時給計算

 まず、デジタルを回して、特定の数字が出る機種をデジパチという。デジパチには、大当たり確率というものがある。その確率は機種によって違うけれど、あらかじめプログラムとして設定されている。

 仮に、大当たり確率が300分の1の台があったとする。そして、1回の大当たりで5000円相当の出球があるとしよう。
 理論的には、この台で勝つには5000円以内の出費で大当たり1回を出さなくてはならない。
 
 すると、大当たり確率が300分の1だとすると、5000円で300回はデジタルを回さなくては勝てない計算だ。
 ボーダーラインを分かりやすく言うと、1000円で60回デジタルを回さなくてはならないということだ。
 それ以下の回転数なら負けるということだ。

 もちろん、運良く数回デジタルを回して大当たりということもある。しかし、それは「運が良かったね。」の一言でかたずけられる性質のものだ。

 次に、パチンコでは、時給計算と言うものがある。アルバイトと同じく一時間にいくら稼げるかという数字を出すことを時給計算という。
 仮に300分の1で大当たりの出る台があるとする。そして、この台は1時間に300回まわすことができるとする。
 5000円で300回デジタルを回して1回大当たりし、先ほどと同じく1回の大当たりで5000円を得られるすると、1時間のトータルでは確率的には勝ち負けなしということになる。即ち時給計算はゼロということになる。
 
 実際に、打ってみた後なら、今日は時給いくらだったかは分かる。しかし、今から打つという場合は、時給計算をすることになる。
 上の例で、1時間に5000円で450回デジタルを回せると、大当たりの確率は1時間あたり1.5回で7500円が期待できるので、時給2500円となる。(こんな台はないけれどね。)

 要するに、その台で打つと、理論的に時給いくらになるのかを計算しなくてはならない。時給計算がゼロとかマイナスだと勝負にならない。
 まあ、いいお客さんになりたいなら自由だけれどね。

 さらに言うと、これはあくまで確率の話なので、大当たり確率が300分の1でも、300回で必ず大当たり1回来るというものではない。

 今日のテーマは時給計算だけれど、私がCRから身を引いた理由は、デジタルの演出がすごくなり、下手してリーチなんか掛かるとデジタル1回転に30秒位かかる台なんか登場して、時給計算としては、かなり悪くなるからだ。デジタルが回りっぱなしでも、1時間に300回はおろか200回でもやっとだろう。

 それと、専業のパチプロならともかく、パチ屋に居られる時間の限られるサラリーマンとしては、時給計算上明らかに不利になった。
 閉店まであと1時間とかなると、これは勝負にならない。

 例えば、閉店まであと1時間という所でプラマイゼロとして、そこから閉店までに大当たり1回分廻せるかというと、これはできない。
 そこで、勝負は終わりということになる。

 閉店まで粘っても、計算上は勝てない。冷静な決断が要求されるということだ。
 負けが込んでいると閉店まで粘る事もあるし、それで逆転出来る事もあるだろう、しかし、それは確率的に低い事で、ほとんどは、粘った分余計に負けることになる。
 勝負の引き際を計算できて、その通りに行動できるのが強いということなのだ。