はじめに(昔話です)
 今はやめてしまって、昔話なのですが。私は毎日パチンコ、マージャンに明け暮れました。
 一時期は、朝一番に喫茶店で地元のパチプロと、今日は誰がどの台を打つか相談してから、開店前からパチンコ屋さんの前に並ぶとかしていましたし、自宅にもパチンコ台と釘調整セットを持っていて研究したりもしていました。
 私は、特電と言われる物(今では普通機と呼ばれています)を主に打っていました。まあ、釘が勝負と言うところです。
 デジパチ(フィーバー)と言われる物が出ても、大当たり確率と、1000円あたりのデジタル回転数で勝負の目安がつきましたから、やっぱり、釘次第ということになっていました。

 しかし、CR機の登場で、それまでの理論を考え直さなくてはならなくなりました。
 もちろん、CR機でも、従来のデジパチの理論と同じなのですが、大当たり確率が極端に低くなり勝負に要する時間が全く異なります。
 それまでは、1回の大当たりで6,000円出るとして、大当たり確立が240分の1なら、1,000で、40回以上デジタルを廻す事が出来れば、確率的にはプラスとなります。
 そして、1時間で5,500円で240回デジタルを廻す事が出来れば、トータルで時給500円の計算が出来ます。

 昔は、今のようにリーチアクションも無く、デジタルを自分で止められるストップボタンがあったので、1時間に500回くらい回すことができました。
 しかし、今はデジタル1回廻すのに、十数秒もかかったりします。デジタルが廻りっぱなしとしても1時間3,600秒として、リーチアクションで20秒以上かかり平均でデジタル1回廻すのに20秒として、1時間180回、せいぜい200回位しかデジタルを廻すことができないのです。

 そして、大当たり確立も400分の1位となると、先の時給500円の計算はくずれて、時給250円となります。
 おまけに、消費税の関係で、1回の大当たりで得られるのは5,000円から、5,500円がいいところなのです。
 それと、CRになる前は、デジパチは、デジタル穴は7発戻しだったのが、5発戻しになり、玉持ちが悪くなりました。
 それは、専業のパチプロ以外は絶対に勝てないということを意味していました。その日の運で大きく勝ったりもするでしょうが、トータルで勝つという話になると、もはや計算が立たなくなりました。

 ストレス解消とか、時間つぶしなら負けを承知でパチンコもいいのですが、人生の時間を削るだけだと思います。
 そういう訳で、私は引退してしまいました。
 
 私の現役時代(?)の成績は、負けることが多かったのですが、毎日勝敗を記録してみて月間トータルで見ると、日給1,500円から2,000円位だったでしょうか。あまり冴えないものですが、プロではないので仕方ないのかもしれませんね。
 ただ、エッセイとしては、面白い題材なので、ここに昔話をすることとなりました。