男女間のギャップ

男女間のギャップ

 現在は非婚化の時代と言われ、男女ともに結婚に対する価値観が変化しているのかもしれません。もちろん、結婚はしたくないという人もいるでしょう。
 しかし、少なくとも結婚相談所に集まる男女は、「結婚をしない」人ではないのです。結婚したいから入会しているのです。
 この点は「非婚化の時代」をあてはめるわけにはいかないのです。

 すると、結婚を志向しているのに、どうして結婚相談所でも、なかなか成婚できないのかを、国民全体レベルとは別個に考える必要があります。
 
 もちろん、結婚できない理由は個人によって違うでしょう。しかし、それでは成婚率の低さを説明できません。もっと、一般的に問題となっているものがあり、そのことも考える必要があると思うのです。
 実は、結婚相談所に集まる男女間には、結婚に対する考え方、結婚に求めるものが、男女間で違いすぎると考えられています。このことは、たくさんの結婚相談所関連の本やサイトでは言われることもあります。
 最もそれが出る場面は、結婚後の女性の仕事、家事や子育ての分担の話などです。しかし、このような表出したものの背景も見なくてはなりません。

時代感覚のギャップ

 先の女性の結婚後の仕事についていうと、これが問題になるのは男性サイドに「女性は家にいて、家庭を守るもの。」という意識がある場合でしょう。
 この場合は、一般的に、結婚に対する考え方が変化していて、女性と男性の時代感覚が合わなくなっているわけです。
 結婚観として、バブル崩壊後、不景気や終身雇用制の崩壊で、生活は自分で守るものという意識は現実的な女性の方に強く出て、男性の収入に頼るのではなく、自分でも守らなくてはならないという意識を持つ人が多くなりました。
 また、仮に女性が家事をしたとしても、家事の負担も以前よりは少なくなり、自分の時間が持てるようになりました。
 さらにいうと、女性の方にも自己実現の要求がありますし、社会で自分を活かしたいと考えたり、自分の生き方を模索する人が増えてきました。
 
 他方、男性の方は、「男は仕事、女は家庭」という昔のスタイルを崩せないでいる人が多数存在するばかりではなく、終身雇用とか旧来の経済システムを内心は最近まで信じている人が多かったわけです。

 結婚は経済的基盤をつくることという側面にしても、女性の側では、就職難、派遣社員化という経験をした人が多いのに対して、男性は社会人になって以来正社員できた人が多いわけです。
 女性には常にスキルを磨いて自分で稼ぐ意識があるのに対して、男性は終身雇用に守られてきたという側面があるのです。
 最近では、男性にも危機意識がありますが、女性より数年間は遅い時代に変革があったわけです。生活設計の考え方からギャップがあるわけです。

 また、共稼ぎしないと家計が維持できないケースも増え、男性が一家を支え、女性はそれに依存するという考えは一部の人だけの理論になったのです。
 従来は、生活を支える男性が女性を選ぶという古い意識もあったのですが、今では、そんなことはなくなってきました。
 
 それと、結婚の意義が、物質的なものから、精神的メリットを求めるようになったということは、別のページで先述しましたが、経済的側面も無くなったわけではないのです。
 男性は、精神的メリットという面を追い求める時代になったら、精神的側面を過大に重視する人が多いのに対して、女性は生活基盤としての側面も重視している人が多いのではないかと思います。

結婚後のライフスタイルのギャップ
 
 もう、ここまで述べてきたら、言う必要はないかもしれません。女性を家政婦や自分の母親とおなじに見る男性は、厳しい戦いを強いられることになるでしょう。
 ただ、旧来の結婚観を持っている人も多いですから、それは、それでいいかもしれませんね。結果がでるのであれば。
 男女同権の意識が浸透し、男女ともに自己実現の欲求があるのに、男性がそれを理解しない場合は決定的なギャップとなるでしょう。
 
相手に求めるもののギャップ
 
 これは、希望年齢とか、希望年収とか、通常に「条件」といわれるものですが、男性は年齢が高くなっても若い女性を希望する人が多く、女性は同世代か年下を希望する人が増えたということが言われています。
 さらに、年収にしても、結婚後に生活を落とすということはできにくくなったと言われています。ところが、女性の生活水準を落とさない収入の男性は一部の人だけということになるでしょう。


 参考文献:「結婚したくでできない男 結婚できてもしない女」 
        白河桃子 著 サンマーク出版


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