成績が悪いのは勉強しないからだ

勉強しないのにできるわけがない
 勉強すれば成績がよくなり、勉強しなければ成績が悪い。これはあたりまえのことです。勉強についてのいろいろなノウハウ本が出ていますが、そういう本を見る前に自分の勉強量を考えるべきなのです。
 効率のいい勉強方法というものは存在しますが、あくまで「効率がいい」だけで覚える量が変わるわけではありませんし、効率の悪い勉強方法よりもエネルギーが必要なことが多いです。
 まずは、計画とか方法とかいうまえに、自分の勉強量を知ることが大切です。

 計画表とは逆に、今日自分でした事を○○問題集、第○問〜○問、テキストP.○〜○、という具合に、簡単に記録してみるといいでしょう。意外に少ないかもしれませんよ。

 注意的に言うと、本当に簡単に記録してください、勉強時間の少ない人に限って、こういう5分でできるようなことを1時間かけてやるものです。
 
まず勉強しないと
 勉強には計画を立てろとか、効率的な勉強をしろといわれることがあります。もちろん、それはある程度のレベルの人には正しいでしょう。ただ、それがあてはまる人は、1科目300ページの本を2〜3日で復習できるレベルの人です。
 はっきり言って、ある程度のレベルにならないと、テキスト1ページ進むのに何時間もかかってしまうこともありますし、それでも解決できずに1週間かかる人も放棄してしまう人もいるわけです。
 どのくらいの量をどのくらいの時間でやるのか計画が立てられる人は、ある程度勉強した人だけなのです。
 
 こんなことをいうと何ですが、ノウハウ本のやり方を見て、実際にやってみた人も多いでしょうが。多くは途中で挫折してしまった人もいるのではないでしょうか。
 あれは上級者の勉強方法なので、ある程度のレベルの人が他人のやり方を参考にするにはいいのでしょうが、そうでない人には無理な話なのです。
 それに他人のやり方ですから自分に合っているとは限りません。それに、世の中の本では机上の空論というものも多いわけです。

 たとえば、英単語を覚えるのに、重要単語をしらみつぶしにするために、abc順で暗記するという方法があります。しかし、これで暗記できた人は聞いたことがありませんし、できたとしても、名詞以外は実際に役に立たないでしょう。実践できるとは思えませんし、効率的とも思いません。
 そんな退屈で苦痛な事が続けられると考える方がおかしいのです、単語帳の話なら多くの人は笑って同意してくれるわけですが、他の科目となると意外と同じ過ちをしてしまっているかもしれませんね。

 でも誰しも一度は単語帳をabcから覚えようとします。それをはじめるときは、今まで「やったことがない」からそういう方法を真似してしまうのです。
 実際やってみて、「ああ、この方法は自分には無理だな。」とわかるわけです。

 ある程度ベタでもいいから勉強していないと、ノウハウ本を読んだとしても何も得るところはないのです。
とにかく勉強することです。今の勉強をすることです。教科書の最初からやる必要はありませんし、いつでもどこからでも始めていいのです。
 最初から系統的にと思う人がいるかもしれませんが、それはある程度勉強ができてからにしてください。自分の勉強のスタイルを確立してからにしてください。そうでないと、無駄にすることが多いと思います。
 
こだわり
 人というものは、何かしらのこだわりというものがあるものです。「こだわる」とは、辞書には「さわる。さしさわる。その事を心にかける。」というような意味で、「料理人のこだわり」といった感じで使われる事があります。
 勉強でも、「こだわり」と言うものがあります。こだわりとは、自分の価値観や考えによって「こうあらねばならない」という、自分の決めたルールなのです。
 従って、そのルールが良ければいいけれど、そのために失敗する場合もあるという事を考えておかなくてはなりません。
 主義主張はいいとしても、それゆえに失敗してしまうなら、見直してしまうのも一つの勇気だと思います。それは、主義主張を曲げてしまうというよりも、考えかたの進歩と言うものなのです。

 なぜ、そんな「こだわり」ができたのか?勉強について言うと、その原因は、小中学生の時に受けた教育というか、教師の言葉を真に受けてそういう考えにいたる事が多いかもしれません。
 例えば、「数学は考える科目なので、自分でよく考える事」という教師がいるけれど、ゼロから考えられるのは歴史に残る数学者レベルの人しかいないと思いますね。基本的な事はやっぱり暗記するしかないと思うのです。掛け算の九九に始まり、高校数学程度のレベルまでそうなのです。
 英語は積み重ねの科目と言われることがありますが、それは一気に暗記するのは難しいということと、ブランクが開くと英語力が下がるという意味以外の何者でもなく、文法を教科書の順番で知っていかなくてはならないとか、テキストを最初から順番に読まなくてはならないという意味ではありません。
 
 教師の言葉や、本で読んだことを誤解してしまって学力が伸びない人が多いのです、さらに、その誤解が絶対のルールになってしまい。勉強方法でのタブーを作り「こだわり」となると、もう重症です。なぜ、その事がいけないのかをちゃんと理解して、うのみにしないことです。