ライブレポート
  Mai−k.&EXPERIENCE Special Live

Mai−K&EXPERIENCE Special Live は、急遽8月に開催が決定した。今までのソロライブと違い、倉木麻衣のサポートバンドだったEXPERIENCEとの合同ライブの形をとる。

 私は倉木麻衣の誕生日のチケットをファンクラブで取得したが、このライブレポートでは、それより先に参加した10月21日東京国際フォーラムについても併せて書くことにする。

 座席は1階最前列、少し長く感じる待ち時間、今目の前に広がるステージにまもなく倉木麻衣が降り立つ、直前になった今でも信じられないできごとだ。
 会場が暗くなり、ステージ奥の大型スクリーンに映像が写しだされる。そして、正面のステージ奥の装置が両側に開き、倉木麻衣登場。

1.If I Believe
 If I Believeは、4thアルバムの題になった曲で、ライブで歌うのははじめてだろう。この曲は、最初から倉木麻衣の真の声量を思わせるすばらしい歌いだしだった。CDでバックコーラスが歌うと思っていたものも全て倉木が歌い、鯛焼きで言うなら「尻尾の先まで」歌うというところだろうか。
 いきなり驚くような歌唱力で観客にパンチを浴びせる。

 MC 「こんばんは−、倉木麻衣です。今夜は最後まで熱く盛り上がりましょう。」

2.風のららら
 この曲は平安神宮でも歌われたが、まだ少し歌いこみが足りないように思った。TUBEの春畑さんからもらった曲だけに、海の香りのする曲だ、少しZARDっぽくも聞こえる。東京ではバックとの呼吸が合っていなくて歌いにくそうにも感じたが、この1週間後のライブではバックとも合い完璧になっていた。

3.Just a little bit
 これは倉木が一度はライブで歌ってみたいと言っていた曲だ。気持よくは歌っていたけれど、私としては、可も無く不可もなくというところか。

4.same
 ノリのいいナンバーではあるが、やはりライブでは初めてで、会場も少しとまどう。alwaysのように会場の客も一緒に踊れる振り付けを考えた方がいいかもしれない。

5.Kiss
 倉木さんにとって、久々のR&Bだけれど、曲の形式がR&Bというだけで、あまりR&Bということを生かせていないように思うし、CDでは少しもいいと思わなかった。単に曲を作ればいいものではないのだ。
 ただ、このライブに関しては、この曲がよく思えた。前曲のsameよりもノリがよく思えた。この状態でレコーディングすれば、もっと売れただろう。

6.Tonight,I feel close to you
 この曲はJeffreyとデュエットで歌う、CDとは雰囲気が変わっているが、ライブでは、これも仕方ないだろう。

 MC「この中には、苦しんで、どうしようもなくなって苦しんでいる人はいませんか。この曲は、そんなときに自分に活を入れるために作りました。私も、その1人です。」

7.Reach for the sky
 
8.冷たい海
 暗い歌だけれど、この曲を歌いこなせるのは倉木麻衣しかいない。圧巻である。

9.Stay by my side
 この曲は、いままでライブとともに変化をしてきた。自らピアノを弾いて歌ったこともあるが、今回は歌のみ、コーラスと倉木のアカペラ、このライブを通して言えることだけれど全体的にゆっくりとバラード調になっている。その究極が倉木のボーカルとコーラスがメインのこの曲だ、静かにゆっくりと、そのハーモニーは聴衆に訴える。
 この曲で涙した者も多い。

ここで、倉木退場、EXPERIENCEのショータイムとなる。
10.Black or white
11.Rock with you
12.Wonna Be Startin’Somethin

 ここで、メンバー紹介。そして、最後にMai−k.が呼び出される。

MC 「えーっと、実は、今度なんですけれど、今度なんですが、私とJeffreyさんがデュエットして、CDを出します。」
 「マイケル・ジャクソンさんのカバー曲なんですが、Jeffreyさんと歌います。マイケル・ジャクソンにしてはかっこよくないのですがI Just Can’t Stop Loving You聴いてください。」

13.I Just Can’t Stop Loving You
 なんと言っていいか。ユニセックスとも言われる倉木であるが、倉木麻衣の女性的な面が全て集約されていた。好きな男性に絶対的に寄り添うような、甘くしっとりした歌唱。ものすごくストレートに倉木の心が伝わる。

 私はどれだけ時間が経っても、思い出に残るだろう歌だった。
 もうCDでも同じものは聴けない、私の記憶の中にしか存在しないのだ。(EXPERIENCE2というアルバムで、このときの音源がCDカットされているが、CDのものは編集された音であり、ライブのものに近いが平べったく聴こえる。)

14.Can’t forget your love
15.Secret of my heart

 静かなバラード調の曲2曲、ただSecret of my heartの曲の終わりの部分は楽器の音を抑えて欲しい、倉木の歌唱のみにした方がいいと思う。

16.Delicious way
 この曲は大阪のみで歌われた。

17.Love,Day After Tomorrow

アンコール

18.always
19.Stand Up


 全体としては、バラード調でゆっくりとしたライブだった。このライブで倉木はいつもよりは歌詞が聴こえやすくなるよう心掛けていた。また、聴衆の方も、歌をよく味合うことができたライブであろう。

番外編
 なお、このライブの最終日は倉木麻衣の21歳の誕生日。全ての曲が終わり、いつもの挨拶をしようとする倉木にJeffreyが、機材の後ろから取り出した花束を手に「今日はMai−K.の誕生日だ。」と言い花束を差し出す。
 少し、びっくりした倉木が花束を受け取る。
 そして、「Happy Birthday Mai−K.」と歌いだす。
 そして、会場の全員の合唱へと広がる。
 少し、目がうるんだ倉木。
 そのとき、この1年倉木が駆け抜けてきたものを感じた。
 私は、誕生日というのは、ある歳から単なる年齢が増える日としか考えていなかったけれど、彼女の表情から誕生日というのは、とても重いものなんだと感じた。


ろばさんの部屋 > L・O・V・E DOOR