風のららら

私は、この曲には特別の思い入れがあります。
私は、それまで歌手のファンクラブに入ったり
ライブに行くようなことはしなかったのです。

しかし、私はこの曲を聴くために
倉木麻衣のライブに参加していると言っても過言ではありません。

この曲のPVでは草原で自転車をこぐ倉木麻衣の姿と
グライダーが映し出されているのですが、
やはり場面は海でしょう。

私は海の近くの大学に通っていました。
当時、やはり多くの若者がそうであったように、
多くの失恋と、異性への憧れというものがあり、
そういう舞台は全て海であったのです。

蒼天の海と、心通わせる男女、
全く時が止まったまま
聞こえるのは波の音だけ。

心に何の迷いもなく、
その溢れる思いは言葉にならない。

そうだから、思いを潮風に乗せて
「風のららら。」としか言えなかったと思うのです。

そういう場面は、私の中では憧れとしてきたことであり、
私の中では十分に重なったと思うのですが、
それ以上に、ようやく意を通じることのできた
2人の瞬間をよく描けていると思うのです。

私が、この曲をステージで初めて聴いたとき、
防波堤に立つ倉木さんが風の中にいる、
そういうイメージをうけたものです。


   
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