株との出会い

妄想はするけれど

 私は最近まで、株をしませんでした。むしろバブルの頃などは、「株はバクチだ。」と言って、株をやる人間をギャンブル狂に対するような目で見ていました。
 当時の私は、店舗の倉庫などで額に汗して働いていました。お金は額に汗した対価として貰うものであり、株で儲けるというのは、少し違うなと思ったのです。自分は真面目にコツコツ預金しているのに対して、バブル期に株で儲けている人に少し反感を持つのは仕方ない感情かもしれません。

 もっとも、私は、大衆の内の半分くらいの人が描くような、金儲けに対する反感というものは、ありませんでした。それがあったら、商売には向いていないでしょう。反感は、さほどではないにしても、正統派ではないというような感覚ではなかったでしょうか。

 それでも、酒の席では、何々の株を何日に買っていて、翌日売っていたら、いくらの儲けだったとか、架空の話をしたものです。やはり友人同士、何人か集ると株をしている人もいて、そういう話も出ました。しかし、そういう架空の話をするのは、決まって証券会社に口座すら持っていない人だったりします。
 ただ、こういうことを言う人は、株をやっていない人が多く。本当に儲かるなら、実際やってみるといいのに、恐くてできない人もいるわけです。

 もっとも、実際に株をやっている人も、現実に株を売って利益確定していないのに「今、いくら勝っている。」とか言う人もいました。今となっては、気持ちは分るのですけれどね。

 私も、内心では、株をやってみようかなと思うことは何回もありました。しかも、株の本を買ったこともあったのです。しかし、仕事の忙しさにかまけて、実際に証券会社の扉を叩くことはありませんでした。

デイトレーダーになる

 長年、株とは関係ない生活をしてきたのですが、司法試験の勉強を始めた私は、無理しながら、仕事と司法試験との両立をしていました。そして、長年の仕事を辞して司法試験の専業受験生となりました。
 しかし、預金は、そんなにあるはずもありません。結局、バイトか何かして生活費を稼ぐ必要があったのです。仕事を持っているときよりも、勉強時間が欲しいので、ネットビジネスも考えました。
 しかし、ネットビジネスが、中途半端な時間でうまくいくはずはありません。アフィリエイトも、実際は大変なようです。うまくいく人でも、月に数千円稼げたらいい方でしょう。

 これは困ったと、商売のネタ探しのため本屋に立ち寄り手に取ったのがデイトレードの本だったのです。ネットで証券会社を探し、口座開設申込書を請求しました。
 口座を作ったのはいいのですが、株の買い方すらわかりません。幸い、口座を作って10日後くらいに、証券会社の初心者向きの勉強会があるのを知り、さっそく申し込み、参加しました。
 勉強会があったのは土曜日で、その土日は証券会社のパンフレット、勉強会の資料、一般的な入門書を勉強しました。
 そして、翌月曜日から「株取引デビュー」といきたかったのですが・・・・・・。

 デビューできませんでした。パソコンでマーケットスピードを立ち上げたのはいいのですが、その先はどうしていいのかわからなったのです。ザラバ情報を見ても何も映っていません。何の銘柄も登録していないので当然なことでした。

 「株を買うぞー。」と張り切ったところで、どんな銘柄の株があるのかも、わかりません。株を買うのに、どれくらいの金額が必要なのかもわかりません。
 私の頭の中は、何の銘柄も登録していないパソコンのザラバ情報と同じでした。

 その後、私はデイトレーダーとなるのですが、この話の続きは記事を改めて書く事にして、全くの初心者が株を始めるまでの手順を簡単に書いていきます。
 それでは、ページを改めます。

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