CD不況はない

これは売れないわ

予備校の帰りにいろいろ寄り道して
CD店にいくつか寄ったが
なんと倉木麻衣のコーナーでは
今までの5枚のアルバムはあったけれど
「明日へ架ける橋」が並んでいる店はなかった。

先日、本屋めぐりのついでに行った
難波でも天王寺でも梅田でもおなじだった。

これが倉木麻衣だけかというと
他の歌手でも同じで
シングルは発売当初は置かれるものの
あとは置かれていない。

いつごろから店頭から消えたのかわからないが
これはコンビニ的マーケティングの影響だろう。

知っている人も多いけれど
大阪ではソフマップやヨドバシが進出してから
日本橋などの既成の大阪の電気屋はモロに影響を受けた。

というのは、それまでの過程があって
日本橋というのは、小さな店が多くて
それぞれに特徴のある店が競争していて繁栄していた。

ところがコンビニ的マーケティングによって
小さい店では売れ筋の商品が置かれ
回転率の低い商品は消えた。

もちろん、それはマーケティングとしては正しいことだし
POSシステムなども、それを目的としていた。

しかし、気が付くとどの店も売れ筋上位の同じ商品ばかり置くようになった。
値引き競争もドングリのたけくらべとなり
どの店でも同じになってきた。

私がPCを購入しようとしたとき
私はIBMを希望していたが置いている店がなかった。
NECや富士通の売れ筋がどの店も一押しの位置にあった。
しかもどの店も同じだった。

そのような状況で大型店で広大な売り場と品揃えがある
ソフマップやヨドバシが出てきて
様々なお客の多様なニーズに応えた。

もう「どこも同じ」の小さな店は太刀打ちできるわけがない。
正しい理論による失敗例だろう。

もとに戻って、CD店で言うと
かつての日本橋の小さな店のように
どこも同じという印象があるし
最低限の在庫を置いているという点でも同じ。

シングルCDをすぐに引っ込めていいのか
主要売れ筋ほど発売当初で
固定客が買い尽くしているのではないか?
流動客にとって、いきなりアルバムしか買えないのは
ハードルが高くないのか

昔、私が誰かの曲を初めて買う時は
知っている曲のシングルを買って見たりしたものだし
買うものが決まっていてCD店に行く人ならともかく
物色する楽しみを満たす部分
不合理な部分がCD全体の売り上げに繋がっていなかったか?

CD不況といわれるけれど
余分のない同じようなお店ばかりでは
面白くないと思うのだがどうだろうか。


お楽しみ

私が若い頃はCDではなくレコードだった。
当時はアイドル全盛期で
歌番組も毎日のようにあったし
1日にいくつも歌番組があった。

ウインドウショッピングというわけではないが
暇があればレコード屋さんに行っていた
もちろん新譜とかを見つけに
または何の目的もなく遊びに行ったものだ。

ちょっと聞いたことのある歌手のレコードを見つけると
魔が差したように買ってしまったりしていた。

当時と物価は違うけれどシングルは500円
新しく興味がある歌手ができたとき
最初は新曲、古い曲でも気になっていたもの
またはジャケットを見て「可愛い」と思えばシングルを買ったものだ。

LP版(今で言うアルバム)はお金がかかるので
それは気軽に買うというわけにはいかなかった。

今CD店を見ると
アルバムは最小限の在庫で
シングルは、発売から1ヶ月程度で店頭から消えてしまう

これは売り場効率を考慮したもので
先日来書いてきた在庫管理の思考であろう。

しかし、CDを一般の物流と同じに考えていいのか
来客が楽しめる売り場になっているのか
そういう疑問を問いかけたい。

ひやかしで遊びに来る客
これが裾野を広げてゆくと思うが
買うものを決めている客のみを相手にし
単なる物品の流通と同じにした店頭って
敷居が高いとは思わないか?  


CD不況

先日CD不況について少し触れた。
販売店側の問題で、どの店も同じということを書いた。

マーケティングの基礎理論は正しいとしても
それは販売側の事情であり
効率的に商品を回す事が重視されている。

しかし、それはすぐに必要なものを調達するという
昔のコンビニ的な発想であり
いまどき、そんな発想するコンビニすらない。

手本とするなら食料品店。
まず、どのようなお客をターゲットにして何を売るかという
明確なコンセプトがある。
さらにビジュアルプレゼンテーションだ。

簡単に言うと単に売れるものを置くのでなく
「今日の晩御飯はこれがオススメ」という訴求もある。
売り場の枠を超えて魚と野菜が同一の売り場に置かれたり
売りたいメニューをもってお客を勧誘する。

売り場というのは単に物を供給するのでなく
楽しい売り場を作るということが大切なのではないだろうか?
特にCDなどはエンジョイする部分があっていいとおもうのだが
お客への訴求やお客を楽しませる部分が少なすぎるように思う。

新曲のCDを山積みしたり
格安DVDのワゴンはどこでもやっているが
こんなのはどの業種でもやっていて
プレゼンテーションでもなんでもない。

その点ネット販売は選択肢も多くて
将来メーカー直販もあっていいと思う。
このままでは、
今後は多様な商品を扱うネット販売が主流となると思う
またダウンロード販売やCDなど選択肢が広がればいいとも思う。


CDが売れないって?

ここ数日間CDが売れないということについて書いてきた。
私は倉木麻衣のファンであるので
その限りではCDを買っている。

私の周囲や他の倉木麻衣のファンの人も、
そんなにCDを買っていないようには思わない。

しかしオリコンなどの数字を見ると
トップレベルは別にして売り上げは苦しそうだ。
ただ、こういった数字の信憑性となると
全国2000店のサンプルと
ファックスによる強力店の数字というが
実数とはいえないだろう。

正確な集計の方法は知らないが
ネットでの販売や異業種での販売もあり
メーカー直販もあるだろうから
流通の多様化についていけていない可能性があるからだ。

そうだとしても、最近は全体的に数字が低いようだ。

その原因について
製作者側の問題、流通の問題とあるだろうが
ここ数日は消費者との窓口である小売店について書いてきた。

ここで、消費者の問題を敢て挙げていないが
メーカー側の「コピーが氾濫しているから」という理由は
消費者の側の問題という指摘であろうが
コピーしている消費者は昔からいたし
その比率は変化していないという統計もある。

それと現にミリオンセラーなど
現在でも売れているCDもあるわけで
その上位のほとんどが
コピーガードのないCDであり
コピーガードのあるCCCDで上位にあるものは
CCCDになる前から売れている歌手のものだ

メーカー側の違法コピーの指摘は
あまり説得力がないといわざるをえない。

売れないのは消費者に問題があるかのような発想は
他の業種では考えられないだろう。

いい商品といいプロモーションがあれば売れるはずだし
現在でも売れているCDはそうである。
これを消費者側の問題とするのは
もはや思考の停止でしかない。

他者に原因を求めた段階で
自分の改善点を考えることを放棄している。

メーカーの中には曲作りを放棄してしまい
歌手本人のキャラクターのみで売ろうという姿勢に変化しているところもあるが
これも感心しない。

もっとも、今から20年以上前のアイドル全盛期では
こういうのは当然の戦略であったのだし
曲ができない以上
個性を売るしかないのかもしれない。


CD不況について

CD不況について
メーカーの問題、流通の問題、お客の問題とある。
またメーカーについては
アーティスト、プロデュースなど
製作者側での問題はいくつか分けられる。

最近ではCCCDの問題に関して
いろいろなサイトで取り上げられることが多い。

CCCDは言うまでもなくコピーガードしたメディアであるが
通常のCDプレイヤーだとMDへのコピーなどはできる。
コンピューターによるコピーをコントロールすることに主眼があるようだ。

CCCDが問題となっているのは
再生できないCD機があること
場合によってはCD機が故障する場合もあること
さらに、そのことに免責条項が入っていること。

音質がCDよりも落ちるのではないかということが
問題になっている。

CCCD導入は、不法コピーをCD売り上げ低下の原因と考え
コピーを防止することを目的としている。
もちろん著作権というのは
製作者の制作費を維持させて
しいては文化を振興させるには重要なものである。

しかし、消費者の所有物を破損させ
または場合によっては再生ができない場合は
やはり債務不履行責任(民415条)
製造物責任にも触れるのではないかという疑いがある。
技術的には拙速に過ぎたのではないかという批判はある。

それと、CCCDにしても売り上げに影響しないし
むしろ下がったのではないかという意見もある。

私が問題にするべきは
やはりCCCDの消費者の所有機器に対する障害や
再生できなくても責任は負わないという免責であろう
企業の商品としては社会的に相当性を欠くといえよう。

それと、売り上げ低下の原因を消費者に求めるのは
マーケティングを放棄しているとも思える。
製作者の問題であろうと思う。


小売店については

CD不況について小売店の問題としては
単なる物品の流通としか考えていないという批判を
数日にわたって書いた。
実は出口の問題というのは
直接消費者とかかわるということで
かなり大きいのだし
CD不況はPOSシステムの普及と時期も同じくしている。

個々の店の経営努力というものも呼びかけたい。
今の段階では私の知る限り
どの店も同じである。

他の流通でも限られた既製品を売っているのであるが
個々の商品のプレゼンテーションを重視して
お客への訴求を明確にして
個性を出している。

どの店も売れ筋商品を置き
回転の悪い商品を売り場からはぶくことは
経営効率の上で当然の措置であるが
これは消極的な経営であり
損失を防ぐにはいいけれど積極的なセールスとは違う。

前にも書いたけれど
売れ筋商品を置いて売り場の回転を良くして来た結果
どの店も同じとなってしまった大阪日本橋の家電品店は
売り場が広く品揃えもいい
ヨドバシ梅田には抵抗もできなかった。

お客のニーズに応えられないと
値段を安くしても効果は少ない。
そもそも要らないものは要らないのだ。
値段が安くても要らないのだ。

単に損をしない理論を絶対視したのが間違い。
もちろん、理論は正しいが
それは在庫管理、売り場管理にとどまり
消費者へのセールスやプレゼンテーションは
別個考えなくてはいけないのは当然であった。

ところが、POSシステムなどハード面に頼り
それで終わっているところが多い。

例えば、当店はGIZAを応援すると言い
GIZAの商品を前面に出して
曲をかけたり歌手の写真を飾るなど
特徴的なプレゼンテーションをかけるなどしてもいいと思う。

まあ、GIZAに限らずだけれどね。


プロモーションの問題

先日来、メーカーのCCCDとか
消費者との接点である流通の問題について書いてきた。

メーカーの広告について少し書くと、
CD店でのプロモーションは有効ではなくなったといえる。
というのは流動的な人がCD店に訪れるのではなく、
今のように必要最小限の在庫で営業し
売り場効率の理論で動くCDショップは
顧客へのアメニティーの要素はなくなり
日常品の供給のように
単なる物流の手段に徹しているといえ
顧客の目的物以外のものは売れる確率は低いといえるからだ。

したがって、広告は顧客がCD店に来る以前の段階でないと駄目だ。

とはいうものの
テレビでは歌番組は少なく
ドラマの主題歌くらいしかプロモーションの機会がない。

倉木麻衣の例で行くと
ラジオで曲を流してもらうという以外では
やはり「名探偵コナン」というヒット作の主題歌を歌ったことが大きい。
この作品は子供と親というだけでなく
年代が高い人も見ている。

ただ、倉木麻衣は中高年をターゲットにした方が
ファン獲得率は高いので
「名探偵コナン」では効果が十分でない。
また、その時間帯は
ターゲットの年代層が会社などから帰宅してていない時間だ。

プロ野球中継のテーマソングという着眼はよかったものの
流れる時間が少なすぎるし
プロ野球中継自体視聴率が落ちている。
それと選曲も中高年を対象とした場合は
問題がないとはいえない。

倉木麻衣については私なりのアイディアもあるが
直接のメールのみでの提言とするのでここでは避ける。
しかし、先日来のblogなどは有効であったと思う。

それと、作品的には以前よりも物足りない。

ただGIZAに注文を付けるとすると
他の歌手でプロモーションに力を入れている人もいるが
全体的に言うと
宣伝費をいくら使っても
前提として、いい作品でないといけない。
いい作品はCD不況といっても
ミリオンセラーは出る。

いい作品といいプロモーションが必要だ。
(つんく)

最近のGIZAでは新人をたくさん送り出しているが
作品はみるべきものが少ない。
素材のいい歌手は多いのにもったいないとも思える。

曲よりも歌手の個性や容姿を売り込んでいる向きもあるが。
いい曲ができないなら、
何でも売れるものは売ろうということかもしれない。


CCCDというか・・・

こないだの長者番付の歌手部門で
凋落が激しいと言われた歌手がいる。

その歌手の会社はCCCDなのだけれど
これは、やってはいけないことの典型だろう。

第一は、売り上げが落ちたことへの原因分析が
多分にフィクション(作り話)であること。

もちろん、違法コピーは氾濫しているが
これは今に始まったことではないし、全体の比率は低いであろう。
それが原因の全てではない。

これは、よく間違えることなのだが
例えば「お金か愛か」ということを議論する番組などで顕著だ。

愛が一番という人でも、やっぱりお金も大切で
人にもよるが、比率は100対90といったものであったりする。
しかし、時々勘違いする人がいて、お金を100%否定してしまう人がいるのだ。

お金が一番という人でも、愛が99でお金が100という場合もあり
これは今までの経験などから、そういうことはあってよいと思うし
愛を否定しているわけでもない。

ところが、オールオアナッシングで
相手を「愛を全面的に否定した者」であるかのように非難する。

これと同じでCCCDという方法は、違法コピーについて
「みんながそうしている。」という極端な発想だ。
単一の答えを見つけて白黒つけたいみたいだが
そういう極端な発想は稚掘というしかない。

第二に、このオール・オア・ナッシングの発想は、その極端な発想のため、
現実的に妥当性を欠いた行動となり、客離れを起こすことだ。

たとえば、万引きが多い小売店があったとする。

900円で仕入れたものを1000円で売るとしたら
ひとつ万引きされると、その損失をカバーするのに9個売らなくてはならない。
即ち、このケースでは売り上げを10倍にしないと赤字になるのだ。

それでは、たまらないので経営者はガードマンを雇うことにする。
それでも、完璧には万引きは防げない。
そこで警備システムやガードマンの増員をすることになるが
それでも万引きは完璧には防げない。

しかし、警備システムの導入には経費がかかるし、
ガードマンを増員すると、それだけ人件費がかかってしまう。

たとえば、100万円の万引き被害を防ぐために
100万円以上の人件費を払ってガードマンを雇ったら意味がない。

もちろん、正義感が強い人で、
赤字になっても正義を通すというなら別だけれど。
普通の経営者は、万引きの被害がある程度の比率になったところで
妥協することになる。

ところがCCCDというのは、多少のお客の迷惑を無視して
とにかくガードマンを増やして
全ての客に1人1人ガードマンを付けるようなもので
こんな小売店があれば、客も買い物しにくいというものだ。

原因を1つに決めて明快な決定打を打ちたかったのだろうが、
こういう極端な発想は、単純で安易すぎるし
現実の調査とか、深い思索というのとは、かなり遠いとしか言いようがない。


CD不況と分析におけるフィクション

音楽産業はCD不況といわれて久しい。
もちろん、不況なのは音楽産業だけでなく全業種について言える。
しかし、不況になった時期は他の業界とズレがある。

というのはバブル崩壊は今から15年程度前であり
CD不況はそれより随分後であり10年の隔たりがある。
経済全体は不景気で低いながらも安定している。

ここで、今のCD業界のシステムは
レコードやテープからCDに変化したときの
特需のときに形成されたという見解がある。(しかもバブル期と重なる。)
そして、販売戦略もその当時のまま修正されていないというのである。

確かにバブル期は、悪く言うと大量に宣伝すれば
曲の質だけでなく、その歌手の歌唱、パフォーマンス、容姿、
個性、話題性など、何でも商品価値があれば売れた。
また、当時は新しく出来たCDというものへの興味もあり
CDプレーヤーを買った人の購入動機は大きかったともいえる。
また、何でも売れるという時代では、質という点はあまり重視されず
商品の品目さえ増やせば(歌手を増やせば)いいという考えも成り立つ。
この見解は、そのときの戦略からCD業界は抜け出ていないというのであるが
確かに傾聴すべき点はあると思う。

しかし、あの時代でも商品を増やせばスタッフ、生産ラインを増やすことになり
経営効率は悪くなるので、特にセールスポイントがないかぎり、
あまりそういう経営判断はしないと思われる。
それと、売れないものは淘汰されてしまうので
そういう傾向はあったとしても、それのみを強調はできないだろう。

そこで売れない原因を探すことになるが
一番やってはいけないことはフィクションを作ることである。
例えばコピーの横行である。
この見解は音楽産業が衰退したのはデジタル録音などが一般に普及し
CD製品が売れないというのである。

しかし、レンタル業者やユーザーのコピーはレコードの時代からあったし
極端な話、FMラジオからの録音も頻繁にあったろう。
どのみち音質が悪いという時代だという点で、今ほど音質に対するこだわりはなく
むしろレコード、テープの時代の方がラジオからの録音は多かったと思う。
ファンでない歌手では、それで済ませたと思う。

また、ネット上でソフト業界から業界を危機に陥れると
違法コピーソフトが取り沙汰され逮捕者まで出たが
それを使っていたユーザーは、推定で全ネットユーザーの1%にも満たない数だそうだ。
(もちろん、違法コピーは絶対に許されない行為だし、
ここで取り上げたのは原因となる比率の一例ということを示しただけである。)

確かに、そういうコピー行為は製作者からすると敵意を持ちたくなるだろうが
全体に対する比率をいうと、原因と呼べるほどの影響はないのだ。
比率としては、どの程度になるか明確ではないが
影響力は以前とあまり変わらないだろう。

結局、勝手に想像した話作り出して、それをを原因ととらえているので、
結局根本的な対策は出来ていないと言える。

原因を探るのはいいことだけれど
悪者をでっちあげて、ストーリーを作ってしまうということは
避けなければならないし、それは分析ではない。
何事につけ注意するべきであろう。

CD不況なんてない。

まず、、消費者にとって、そもそもCDのような
かさばる物を買って何のメリットがあるのだろうか。

コピーガードしている企業もあるけれど、
もはやCDという媒体自体が前時代の遺物でないだろうか。

「洗濯機が発売されたら、洗濯板が売れなくなったり、
CDが出たときに「レコードが売れなくなった。」
というに等しい気がする。

消費者によっては、
レンタルやダウンロード配信で十分であり。
会社も著作権料が入ればそれでいいのだ。

もっと基本的なことを書くと
商業音楽にとって商品本体とは何だろうか?

それは、曲であり、CDという物体は
その商品たる曲の入れ物にすぎない。

曲自体は、先日の記事のように
使用料さえ払って入手できればよく
レンタルしてMDに収めてもいいし、
携帯やパソコンにダウンロードしてもいいと思う。

この場合はライセンスを発売ということになるし、
著作権保護のための方策も必要になろうが、
音楽配信は、いろいろな方式があり、
いつまでもCDにこだわる時代ではないかもしれない。

それでも、CDを買うメリットは何だろうかというと
車などではCDオーディオが中心なので
アルバムを買う意味はあろう。
シングルでは運転中では都合がいいとはいえない。

近日中にアルバムが出ることが知られれば
その歌手のCDを全て集めているファン以外は買わずに
レンタルしてMDに収めてしまうかもしれない。

このレンタルやネット配信以上の料金を払い
CDを買わせるには、
その料金差に見合うプレミアムを付けないと
売れるはずがないと思う。

レンタルとCD購入の価格の差額に見合う分の
付加価値がCDにあるだろうか?

特にアルバム発売前のシングルCDは
CDを買わないと得られないようなプレミアムが必要であり、
果たしてCD生産者は、そのような努力をしてきただろうか。

単にCDをプレスしてきただけというのではないだろうか。
CDを買う人が、何に価値を見出しているか
そこを考えないといけない。

少なくともデジカメ写真をジャケットに使っているなど論外であろう。
「単にCDという物体を生産している」
それだけしか考えていないとしか思えない。

どのようにプレミアムを付けるかは
各企業の方針や、歌手の性質によるのであろうが、
こんな基本的な視点すら欠けているようでは
CD自体の売り上げは減少する一方であろう。

CD不況なんて、もともと無い。

CDを買いたい人はいても、欲しいCDが無いということは
最近のオリコンの調査でも言われていたし、
CDが売れないのは、
一般の人が聴きたいような曲を提供できないからである。

レンタルや違法コピーが原因とする見解もあるが、
違法コピーは今に始まったことではないし、
数パーセントにすぎない。

そもそも、CDという物体を買うメリットが作出できなかった
ことが原因なのだ。


robasanの部屋 > robasanの貧乏話集